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相続分の譲渡

相続分の譲渡については本編の相続分とは何かである程度説明していますが、もう少し詳しい説明が必要だと思えるところがありますのでここで説明したいと思います。

相続分とは何かで説明しているように、相続分の譲渡とは特定の権利・財産の持分についてではなく、相続人の相続分そのものを譲渡することであり、いわば相続人の地位そのものを譲渡するということです。

ただ、この相続分の譲渡の概念を説明しただけでは、なぜそのようなことが必要なのかよくわからないと思われます。

相続分の譲渡が用いられるのは、主に遺産分割協議が長期化しそうな場合です。
遺産分割協議は長期化すると、相当な長期に亘る場合があります。それほど多くを望むわけではないような場合、話をしやすい他の相続人に相続分の譲渡を行い、譲渡の対価というかたちではありますが、遺産分割を経ないで相続財産を得ることができます。

また、相続分の譲渡があった場合、遺産分割協議には相続分の譲渡を受けたものが参加しますので、めんどうな遺産分割協議に参加せずにすみます。
結果、遺産分割での紛争に巻き込まれる可能性は小さくなります。

こういったメリットがあるので相続分の譲渡は利用されるのです。

相続分の譲渡を利用する上で

相続分の譲渡は、相手が相続人でなくても行うことができます。
ですが、相続人同士での譲渡とそれ以外の人との間での譲渡は、税金面で差がある(贈与税が余分にかかったりすることがある)ので現実にはほとんどが相続人間での譲渡になっているようです。

相続分の譲渡を利用するに当たっては注意しておくことがあります。
1つ目はマイナスの相続財産の遺産分割はできるのかに書いたことと似たようなことですが、相続分の譲渡を行った場合でも相続債務について債権者に譲渡したことを主張することはできません。

2つ目は相続分の譲渡を受けた方が注意していただきたいことなのですが、不動産の登記や金融機関の名義変更についてです。
不動産の登記は相続分の譲渡を受けた方の名義にできるのですが、金融機関については相続分の譲渡を受けたものからの払戻を認めていないようですので、払戻を受けるには遺産分割協議を経る必要があります。

相続分の譲渡は特に様式を必要とはしていませんし、ほかの相続人の同意などを得る必要もありません。
しかし後日の紛争を防ぐため、相続分譲渡証明書を作成するのが通常です。

より詳しい説明が聞きたいという方は当事務所の無料相談をご利用下さい

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2014年6月3日追記

“相続分譲渡証書”の検索ワードでこのページを訪れる方が多いようなのですが、このページには相続分譲渡証書そのものについてはおいていませんでしたので至って簡単な例ですが、置いておきます。
相続分譲渡証書 記載例

相続分譲渡証書についても特に決まった書式などはなく、他の種々の契約書等を参考に、必要な事項が記載されていればそれで特に問題などはありません。
上の例についても、かなりの方が「こんなに簡単なものでいいのか?」と思われたのではないでしょうか。

もちろんここに挙げた例は最も簡単なものですので、実際にはこれよりも内容・項目などを追加したものになる可能性が高いですが、とりあえずはこれでも通じるんだな、程度に考えていただければと思います。

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