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非嫡出子の相続分についての違憲決定

平成23年8月24日、大阪高等裁判所が民法900条4号の規定について違憲とする決定をし、それが確定しました。

『違憲』とか『抗告』とか『決定』とかのわかりにくい問題はとりあえず横に置いておいて、ここでは『何が問題となったのか』について説明したいと思います。

まず、相続分というのはご存知のとおり、相続がおきたときに各相続人がどのくらいの割合で権利・義務を引継ぐかを定めたものです。
民法900条は、この相続分について非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1と定めています。ようするに非嫡出子には半分しか相続分がないわけですね。

この規定については以前から憲法14条の定める『法の下の平等』に反するのではないかといわれてきました。
実際、下級審(最高裁以外の裁判所のこと)では違憲の判断がでたこともありました。しかし最高裁は過去、「『法の下の平等』に反しない」と判断しています。

最高裁がそういった判断をした理由はこんな感じです
「日本の法律(民法)は法律婚(きちんと届出をした法律上の結婚のこと)主義をとっている。だから法律婚を(事実婚などより)尊重するためにこの規定は意味があるのだ。
また、相続分は生前贈与や遺贈、遺言による相続分の指定などがない場合にはじめて適用がある、いわば補充的な規定に過ぎないし、非嫡出子にも(全部渡さないじゃなく)半分は渡すとしてきちんと配慮はしているのだから合理的といえる。」

なるほどそう聞くと、「そうかな?」と思えてきます。しかしこの意見には最高裁の中でもある程度の数の反対意見が付き、学説も痛烈に批判しています。
その内容はこんな感じです。
「確かに法律が法律婚主義を採っているのだから法律婚の保護は必要であるとしても、なぜ非嫡出子の相続分を2分の1にしなければならないのか。
非嫡出子は自分で生まれを選べないし、出生について何の責任もないだろう。法律婚の保護をするというならほかの方法もあるのに、なぜことさら非嫡出子が嫡出子より下であるような差別を助長するような手段をとる必要があるのだ。このようなものが合理的であるとはいい難い。」

どうでしょうか、こちらの意見も筋が通っていると思われませんか?
ちょっと長くなってしまったので今日はこの辺で・・・。続きはまたの機会にしたいと思います。

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