遺産分割のタグを付けられた記事一覧

遺言作成が望ましい場合 過去の事例より

以下の事例は当事務所が過去に相談を受けた事例に少し変更を加えたものになります。

ある日、依頼人であるAさんの夫であるBさんが亡くなりました。
お二人の間にお子様はなく、また遺言書についても作成されていませんでした。

Aさんは基本的に金銭の管理等は夫であるBさんにまかせきりで、通帳の場所なども知らないし、銀行のATMにも行ったことがないという方でした。また、当然相続がどうなるかということもご存じありませんでした。

実際のところ、この時点で相続手続きはやや複雑なものになることがわかります。この場合、相続人が兄弟姉妹ないし甥姪となる可能性が高い(一応相続順位としては直系尊属(被相続人のご両親等)の方が上ですが、年齢的に相続人となるケースは少ない)からです。

ここのところに誤解のある方が結構おられます。夫婦の間に子供がおられず夫婦の一方が亡くなった場合、全て配偶者が相続するものと誤解している方は結構多いのです。また、相続人が兄弟姉妹ないし甥姪となることを知っている方でも相続分が4分の1と比率が小さいことから大した問題ではないと誤解している方も多いようです。

しかし相続手続きにおいては相続分の大小に関わらず相続人の全員が手続きに参加する必要があるため、相続分としては数十分の1などであってもその方なしには手続きを進めることはできないのです。
このことから相続人の人数が増え、普段往来のない方が相続人の一人である場合がどれだけ手続きを難しくするかを理解していただけると思います。

さて本事例に戻りますが、Aさんは先述の通り金銭の管理等は夫であるBさんにまかせきりの方でしたので自己名義の預金等もあまりない方でした。そのため一刻も早くBさんの相続手続きを済ませ、預金をおろせるようにする必要がありました。
このように、不動産はすぐに売却する予定でもなければそれほど急ぐ必要がない場合が多いのに比べて預貯金については早く手続きができないと、残された相続人が困る事態がありうるのです。
そして事態を打開するには一刻も早く他の相続人と連絡を取り、「相続人全員で」手続きをする必要があるのです。

本事例をさらに難しくしたのはBさんはBさんのお父さんの再婚後の子供であり、お父さんの最初の結婚のときの子供、つまり母親の違う兄弟がいて、その母親の違う兄弟とは全くと言っていいほど往来がなく、どこにいるかも知らなかったことです。
そのためまずはその兄弟姉妹、ひいては会ったこともない甥・姪を探すところからスタートということになってしまったのです。

詳細は割愛しますが、他の相続人を探し、次にその現住所や連絡先を探し、相続について説明し・・・と手続きを行うのに結局数カ月の時間を必要とすることになりました。
おそらくAさんも「遺言さえ作成しておいてくれていれば…」と何度も思われたのではないでしょうか。

兄弟姉妹については遺留分という相続人に残す必要のある部分が存在しないため、配偶者に相続させる内容の遺言を作成しておけば問題の起きない事例であったといえます。また、被相続人であるBさんの意思としても存在すら知らない甥・姪に相続させる意思があったとはあまり考えられなかったため、尚更遺言を作成して残されたAさんに負担がかからないようにするほうが望ましかったといえるでしょう。

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相続は遺言によるものが中心になってきたのか

ここ数年で、相続の中心が遺言によるものに変わってきつつある・・・と、までは言えませんが、最近自筆証書遺言の検認申立ての件数の増加など、そのような雰囲気を感じさせるデータがけっこう出ているようです。

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非嫡出子の相続分についての違憲決定 #2

さてちょっと前回から間が開いてしまいましたが、非嫡出子の相続分についての違憲決定について、説明の続きをしたいと思います。

前回は確か、何が問題になっているのかと、それに対するこれまでの最高裁や学者の先生の見解についての説明をしました。
今回は今度の違憲決定について簡単に説明しておこうと思います。

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非嫡出子の相続分についての違憲決定

平成23年8月24日、大阪高等裁判所が民法900条4号の規定について違憲とする決定をし、それが確定しました。

『違憲』とか『抗告』とか『決定』とかのわかりにくい問題はとりあえず横に置いておいて、ここでは『何が問題となったのか』について説明したいと思います。

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相続税の改正

従来、相続税はごく一部の資産家にしか関係ないと言われ、実際のところもそのように推移してきたようです。
しかし平成23年度の税制改正で相続税の大きな改正が行われ、この改正により課税対象者が5割も増加すると言われています。
そこで今回はこの相続税の改正について大まかに説明したいと思います。

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特許権や著作権の相続

相続は「被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する」のが原則です。
ただし、「被相続人の一身に専属したものは、この限りでない」とされており、一切の権利義務の承継が原則ではあるものの、被相続人の一身に専属したものは相続の対象とはならないことになります。

それでは特許権や著作権といったものは相続の対象となるものなのでしょうか。

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寄与分と廃除

被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与をした者は、遺産分割の際に寄与相当の財産(寄与分)を取得するすることができます。
相続当事者間の衡平図るためです。

では、この特別の寄与をした者が、被相続人によって廃除されていた場合はその寄与分はどうなるのでしょうか。

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遺言と異なる遺産分割

遺言と異なる内容の遺産分割が行われた場合については民法には規定されていません。

ですからそれが可能かどうか、また効力はどうなのかは判例によることになります。

遺言と異なる内容の遺産分割の効力についての判例は、平成6年の東京地裁の判決があります。

この裁判は、特定の一部の相続人が遺贈を受けていたが(一部の相続人というところがポイントです)、それと異なる内容の遺産分割協議を成立させたというものでした。

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相続放棄と生命保険

相続放棄をすると最初から相続人でなかったことになり、相続権を失いますが、被相続人の加入していた生命保険金についてはどうでしょうか。

これは相続と生命保険にでついてのページで述べていますが、保険契約の内容により結果が異なってくる事になります。
ただし、原則として『受け取ることができる』と考えていただけば良いでしょう。

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相続と親子間などでの金銭貸借

親子の間だけでなく、夫婦・兄弟姉妹その他親族でのお金の貸し借りは珍しいことではありません。

このような親族間の金銭貸借の特徴として
1. 貸借の期間や利息などについてしっかりとした取り決めがない
2. 借用書などの証拠となる書類が残されていない
3. 貸借にかかる金銭の額の幅がひろい
などがあります。

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